2016年は、Playstation VR、Oculus Rift、HTC Vive等、各社それぞれVR機器がそろい始め、VR元年とも呼ばれるようになりました。さて、そんな仮想現実VRをサポートするために必要なのがVR用のカメラです。有名どころでは、リコーから発売されているThetaやKodakの360シリーズがありますが、手軽に、4K画質で、なおかつ低価格という3つそろった機器がなかなか出てきませんでした。そんな中、韓国のSamsungがGear 360という手軽・キレイ・安いの3拍子揃ったカメラを発表。(日本企業が先に発売しなかったのは残念です)日本ではまだ発売時期は未定ですが、一足早く韓国やシンガポール、先日アメリカ・香港でも発売が開始されました。いち早く入手しましたので、レビューしてみたいと思います。
まずは、スペックから見てみましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
センサー | Dual CMOS 1500万画素センサー |
レンズ | Dual F2.0 フィッシュアイレンズ |
解像度 | 動画撮影時: Dual Cam: 3840×1920 (30fps) Single Cam: 2560 × 1440 (30fps) 静止画撮影時: Dual Cam: 7776×3888 (30M) Single Cam: 3072×1728(5M) |
撮影モード | Dual Lens Mode: Video, Photo, Time-lapse Video, Looping Video Single Lens Mode: Video, Photo, Time-lapse Video, Looping Video |
ディスプレイ | 0.5インチ |
外部メモリ | Micro SD (200GBまで対応) |
通信 | Wi-Fi a/b/g/n/ac, Bluetooth, USB 2.0, NFC |
撮影フォーマット | MP4 (H.265), JPEG |
対応デバイス | Galaxy S6, S6 edge, S6 edge+, Note5, S7, S7 edge PC |
連続撮影時間 | 約1-2時間ぐらいでしょうか。 |
重量 | バッテリー込みで152g |
価格 | 約35,000円~38,000円 |
F2.0のレンズはスペック上からすると暗いところで撮影をする際に非常にメリットを感じるはずです。また、4Kで撮影できるのはコンシューマー向けの機材では限られてくるので、このコンパクトなサイズにまとめてきたところはグッドです。お値段も他社のカメラと比較して性能がいいにもかかわらずお手軽プライスです。これはもう買うしかないと思い、発売日同日に量販店を訪れました。すると運よく棚にしまっていた1台を売っていただけることになりました。
さて、開封してみましょう。プラスチックでできたショーケースを丁寧に外していきます。下はボール紙でできているので、Samsungとしては安く仕上げることができますね。中から出てくるのが、コンパクトな三脚がついた本体(目玉おやじ)です。本体の大きさは結構小さいので、これであれば手軽に持ち歩くことができますね。バッテリーやらケーブル、取扱い説明書等は、中に入っています。
さて、中身を取り出してみますよ。こんな小さな箱にぎっしりと詰まっています。バッテリーがついていますが、チャージャーはありません。基本的にはUSB給電ということになりそうです。USBは今となっては一般的なMicro USBですね。ストラップもついていますし、グレーの布は持ち歩くための袋になっています。内面はレンズに優しいクロス仕様になっています。取扱説明書に、編集用ソフトウェアのライセンスキー、後はレンズを拭くためのペーパーも入っています。いやーこれは良心的ですね。Samsung製品を買うのは初めてですが、この価格でこれだけ入っていると確かに購入する人たちもいるということが分かります。
さて、カメラ本体を見てみますよ。側面に蓋がついているので、かぱっととってみると、バッテリー、マイクロSD、USBを挿すソケットがあります。バッテリーは今後取り外すことがないような気がしますが、チャージャー等も販売するのでしょうか。着脱式のバッテリーはなかなか好感度が上がります。マイクロSDは製品に付属していないので購入する必要がありますね。最大で200GBまで対応するということですが、別の記事に記載しますが、バッテリーがそもそもそこまで撮影するほど持たないので、あまり容量は必要ないかもしれません。とはいえ、Amazonや秋葉原で購入するとマイクロSDは非常に安くなってきているので、整理はあまり得じゃないという方にとっては、容量は多めに用意しておいたほうが良いかもしれませんね。蓋についているオレンジ色のゴムは、防水・防塵用です。怖くて水の中に入れるようなことはできませんが、IPX 8仕様となっており、ちょっぴり水につけるぐらいであれば大丈夫のようです。雨の中での撮影やスキーにもっていったりすることも可能ということですね。
さっそく充電してみます。カメラ本体に、小さいディスプレイがついているので、バッテリーの状況や簡単な撮影モード等を選ぶことができます。基本的にはスマートフォンが撮影の細かなセッティングをするために使用されるものの、小さいですが、これだけでも必要最低限カバーされており、なかなか優秀です。ディスプレイがついていないような機器よりは数倍優れていますね。また、下についている三脚はなかなかのすぐれもの。手持ちにしたい場合は、パタッと閉じることができ、ねじで固定されているので一脚やほかの三脚とも簡単に装着することができます。ストラップは、三脚側につけるようになっているので、この身に三脚から外した際には、扱いに要注意ですね。
さて、次回は、Gear 360の撮影性能にフォーカスしてレビューしていきたいと思います。今のところ、印象はなかなかいいですね。これがどうなるのか、辛口レビューにこうご期待。